動物を飼う前に

動物を飼育する前に、その動物を適正に最後まで飼い続けることができるのかどうかを、考えてみてください。
その結果、飼い続けるのが困難だと思った場合は、人のためにも動物のためにも「飼わないこと」を選択してください。

犬を飼う前に考えていただきたいこと

  • 兵庫県動物愛護センターでの飼い犬の引き取りの理由で多いものは、①引越し先で犬を飼えない、②飼い主の病気、あるいはその介護のため犬の世話をできなくなった、③鳴く、④咬む、⑤犬が病気になった、となっています。
  • いったん犬を飼い始めると、飼い主には終生飼養の義務が生じます。ですから、①や②の事態を招かないために、転勤の可能性がある方や高齢の方は、万一の場合に引き続いて飼育してくれる方をあらかじめ確保してからでないと、犬を飼い始めるべきではありません。
  • また、住宅密集地では、犬の鳴き声の苦情が兵庫県動物愛護センターに多く寄せられます。このような場合は、家の中で飼育することが最大かつ最速の解決方法になる場合があります。最初から、家の中で飼える犬を選ぶという方法もあります。
  • 犬のしつけを適切に行わないと、犬が人や犬を咬むことがあります。飼い主が犬を制御できなくなり、人を咬むようになったり、鳴き声など、近隣からの苦情で犬を飼うことができなくなったりすることがあります。犬を飼う場合は、飼い主はしつけ方教室などで正しいしつけ方を学び、犬に適切なしつけを行いましょう。
  • 犬を飼育するためには餌だけでなく、予防接種、寄生虫の予防、病気になったときの治療なども必要です。最後までこれらの経済的負担に耐えられるかどうかも、飼い始める前に十分検討しなければなりません。

猫を飼う前に考えていただきたいこと

  • いったん猫を飼い始めると、飼い主には終生飼養の義務が生じます。猫は散歩がいらなくて飼いやすいというイメージで安易に飼い始める方もいますが、猫の寿命は約15~17年といわれています。引っ越しの可能性がある方や、高齢の方は、万一の場合に引き続いて飼育してくれる方をあらかじめ確保してからでないと、猫を飼い始めるべきではありません。
  • 猫を外飼いすると、交通事故や猫同士のけんかにより怪我をしたり、病気をうつされたりする可能性があります。また、糞尿などで近隣へ迷惑をかけてしまいます。猫の安全を守りながら、楽しく生活するために、猫は完全室内飼育しましょう。
  • 猫は年に約2回発情期があり、鳴き声やマーキングなどの行動によって、近隣へ迷惑をかけたり、飼い主さん自身の生活が不安定になったりします。安定した生活をおくるために、また飼育できない猫を増さないためにも、避妊去勢手術は必ず行いましょう。
  • 猫を飼育するためには餌だけでなく、ノミダニの予防、予防接種、病気になったときの治療なども必要です。最後までこれらの経済的負担に耐えられるかどうかも、飼い始める前に十分に検討しなければなりません。

その他の動物を飼う前に考えていただきたいこと

  • 飼おうと思う動物を最後まで適正に飼育できるかどうか、その動物の寿命や成体時の大きさを調べてみてください。手軽に飼い始められる動物でも、カメのように何十年も生きる動物もいます。大きくなったら逃がしてやれば良いという考えではいけません。
  • 外来種を飼う前に、その動物種が本来そこにいるべき動物種なのか、慎重に考えてみてください。そして外来生物法の指定や特定動物の指定を受けていないかどうか、希少生物の保存の法律の規制を受けていないかを調べてください。
  • 動物を飼う前にはその動物に関する正しい知識、適切な環境、技術が必要です。犬、猫以外の動物を治療してくれる動物病院も数多くありません。また、万が一飼えなくなった場合に引き取ってくれる公的機関もありません。最後まで責任をもってその動物を飼育できるかどうか十分に検討してください。
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